器楽奏者にも大切な「音節と音楽」 No.1 音節・韻文のアクセント


「音節のこと 書いてください!」

リクエストがあったので

音節・韻文のアクセントのことを書くことにしました。
No.2「韻文のアクセントと音楽の関係」こちらに書いています。


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師匠 指揮者のセルジョ・ソッシィ氏から伺った話を書いていきます。



ヨーロッパの文化は 古代ギリシアに起源があります。

音楽は古代ギリシア人の生活には欠かせないもので、
演劇、叙事詩の朗読には 竪琴やたて笛の伴奏が付いていました。

これが「歌唱」の基となり、
「歌唱」の発達を追って、器楽も発達していきました。

詩(韻文)には 何音節目にアクセントがつくか、という決まりがあります。



その説明の前に「音節」についての確認をしましょう。

「音節」とは、
通常一まとまりの音として意識され,発音される単位。
日本語ではほぼ仮名一字が一音節にあたります。

典型的な音節は「母音を中心とした音のまとまり」であり、次の4種類があります。
母音 (V)
子音+母音 (CV)
母音+子音 (VC)
子音+母音+子音 (CVC)


イタリア語のamore(愛)例にしてみます。
音節に分けると a-mo-re の3音節になります。


イタリア語の単語には必ず1つアクセントがあります。

短いのだと 
長い単語だと precipitevolissimevolmente 

どちらも 1つだけ アクセントがあります。


アクセントの位置には 3つのタイプがあります。

1)最後から2番目の音節にアクセント
   これが 一番多いタイプです
   amore   ⇒ a-mo-re   アモー

2)最後の音節にアクセント
   città   ⇒ cit+    チッ


3)最後から3番目の音節にアクセント
   cantabile   ⇒ can-ta-bi-le    カンタ-ビレ


※アクセントのつく音節は 長い音になります。



では、詩・韻文になった時にはどうなるのでしょうか?

 

単語のアクセントを全て付けると 発音しにくくなるので、省略されるアクセントがあります。

(師匠いわく、イタリア人はお喋りだから、早く話したいのでアクセントを減らしたそうな)


代表的な例を 少し書き出します。


●5音節の詩 ・・・4音節目にアクセントがつく
   sento nel core
   certo dolore

  音節に分け、アクセントを付けると
   sen-to nel co-re
   cer-to do-lo-re


●6音節の詩 ・・・・2音節と5音節にアクセント
   La mia Dorabella 
      capace non è

  音節に分け、アクセントを付けると
   La mia Do-ra-bel-la 
      ca-pa-ce non è

他に 7音節、8音節、10音節、11音節の詩も オペラや歌曲によく出てきます。

 

 

またの機会にご紹介します。
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