No.1では「音節・韻文のアクセント」のことを書いています。
http://ameblo.jp/kagawa-musica/entry-12125317328.html
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今回は「韻文のアクセントと音楽の関係」のことを書きます。
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前回 韻文(詩)のアクセントの位置が決まっているというお話をしました。
前回ご紹介した
5音節の詩 Sento nel core で説明していきます。
前回の復習になりますが、5音節の詩のアクセントは4音節目にあります。
sen-to nel co-re
cer-to do-lo-re
スカルラッティのSento nel core の楽譜でみてみましょう。
歌詞のアクセントには赤いマーカーをひいています。
2小節ごとに アクセントがあることがわかります。
伝統的な西洋音楽では
まず 詩があり、
作曲家は 何度も読み込み、
そのアクセント イントネーションを活かして作曲します。
歌う場合も 2小節ごとにアクセントになります。
(この場合は強くというより 重みがあると考えてください。
歩く時に”地面を踏み 体重がかかる”感じです。
歌い始めのところは 足をまず上げる感覚です。)
時代が現代に近づくと 音楽表現を優先させる場合もありますが、
この曲は古いものなので
歌詞のイントネーションと 音楽のイントネーションは一致します。
前奏の左手の部分を見てください。
歌の最初の部分と同じですね。
前奏も最初の音にはアクセントを付けず、
2小節目の1拍目でアクセントをつけます。
師匠セルジョ・ソッシィ氏がおっしゃったのは
「小節の1拍目は強い拍であると学んできただろう。
でもどの小節でも1拍目が強い訳ではない。
韻文では1音節目にアクセントがあるのは稀だ。
(7音節の韻文では時々みられる)
つまり歌の曲でも、器楽曲でも
曲の冒頭がアクセントである事は
本当に稀だと思わなくてはいけない。
日本人は 1拍目は強い拍だと思っているから、
小節ごとに1拍めを強く演奏する人が多いけれど、
それでは流れるような音楽はできない。」
ということでした。
試しに 小節ごとにアクセントを付けてみて、
次に 2小節 4小節 と偶数小節にアクセントをつけて
歌ってみます。
あ~ら! 全然表情が違う!!
目からウロコ、、、、
こんなこと、歌に関わらなかったら、
いや 師匠に逢わなかったら
一生知らずに 演奏していました!!
師匠がこんなことも言いました。
「ヨーロッパでは 子供が小さいうちから
有名な詩を暗唱させる。
アクセントの位置がおかしいと
親も
近所のおじさんやおばさんも直してくれる。
こうして 韻文のアクセントを体得している。
ヨーロッパの人には これは高等教育ではなくて、常識。
日本人は文化が違うから知らない。
知らない事だから 勉強すれば良い。」
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他にも 具体例で説明してほしい
とか
5音節以外の曲で、、などリクエストがありましたら、
私のわかる範囲で説明をアップしますので、
ご連絡ください。